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腸脛靭帯炎の治療
2015.07.30
先日、35歳、ランナーGさんから相談を受けた。
↓
『先月末,クロスカントリーの練習をしたのですが、それ以来右足の付け根から膝にかけて鈍痛があり,身体を捻ると、付け根外側に強い痛みを感じます。先生のところで診てもらえますか。』
それに対してこう返答した。
↓
症状からしてたぶん腸脛靭帯炎でしょう。
腸脛靭帯は腰の骨と足の骨を結ぶ長い靭帯で、膝の外側を安定させる役割があります。
この靭帯は膝の屈伸時に太ももの骨の外側を移動するようになっています。
ランニングでは膝の屈伸が繰り返されることによって、靭帯と大腿骨の間で摩擦が生じ、炎症を起こすことがあります。
この炎症は走りすぎたり、クロスカントリー等の長い下り坂の練習を増やした時とか、シューズや身体による衝撃吸収が不十分であるときに出現します。
オーバーユースが原因で筋肉が硬くなっているので、筋肉の緊張を和らげることが回復につながります。
スピード練習は無理をして故障する前 にやめ、休息日をはさんでから繰り返すことです。
痛いときはアイシングし、ストレッチングを充分にし、靭帯の付着部のみではなく、お尻の筋肉や太ももの筋肉、下肢の筋肉までゆっくりとほぐしていくこと、ともかく十分な休息を取ることが大切になってきます。
是非一度いらして下さい。改善できると思います。
寝違えの治療
2015.07.30
寝違えは軽いものであれば2、3日で自然に治りますが、ひどいと首が固まってしまうほどの痛みが出ることもあります。
寝違えの痛みは突然起こります。これは、通常特定の部分へのストレスの蓄積があり、それが限界に達した時、まわりの筋肉がこれ以上支えられなくなってしまい、突然の痛みとして現われるということです。
当院の治療としては、痛みが出た直後の時は筋肉は緊張状態にあり、血行が悪くなっており、首の筋肉は硬く張ったような状態になっていますので、まずは鍼・超音波または低周波・マッサージのトリプル治療で血行を良くし筋肉の異常な緊張をとってあげることを第一とします。
腰痛!
2015.07.30
小林さんという方から電話がきた。「さっきビールのダンボールを持ったときにぎくっときたので,近くの整体に行ってマッサージしてもらいましたが,全然良くなりません。鍼は有効ですか?」
私「小林さん、たぶんそれは軽いぎっくり腰でしょうね。
そもそもぎっくり腰は物を持ち上げたり、かがんだりした拍子に突然痛みが走り、動けなくなる急性腰痛の状態のことを言い、痛みが猛烈に出て来る時があります。
その様な時は無理に動かさず、(と言う事は,直後のマッサージ等の刺激は余り良くない)1、2日安静にしていれば痛みが減ってきます。
普通痛みは直後より、しばらくしてからとその翌日にかけてピークを向かえます。
筋肉は炎症を起こしていますので、温めずに氷などで冷やし、楽な状態で安静を保ちます。
当院の治療としては、ぎっくり腰を起こした直後の筋肉は異常な緊張状態にあるので、鍼と超音波でまずこの緊張を緩めていき、基本的な構造の歪み(骨盤の歪み)があればそれを正していくことが治療の基本ですので、腰痛体操もお教えしていきます。」
小林さん「先ほど整形外科に行き、痛み止めの軟膏と湿布それに飲み薬をもらってきました。
レントゲンを撮ったら,若干椎間板が狭くなっているが、まあ大した事は無いでしょうと言われ、たぶん筋筋膜性腰痛だか何とかと言っていました。それ以上の説明はありませんでしたが、筋筋膜性腰痛ってなんですか?
飲み薬を飲んだら痛みはだいぶ楽になりました。」
私の答え
↓
小林さんへ(筋・筋膜性腰痛について)
色々な原因によって腰痛が起こりますが、原因として特に多いのが「筋・筋膜性」のものです。
腰の周りの筋肉で重要な役割を果たしているのは腹筋(カラダを前に倒す働き)と背筋(後ろへ反らす)です。
この二つの筋の力がうまく前後でバランスをとることができれば、正しい姿勢で“カラダ”を起こしていられるのですが、いったんこの力関係が崩れると、腰椎の弯曲の度合いが反りすぎたり真っ直ぐになりすぎたりで、筋肉も片方にストレスがかかり、過緊張となり疲労性の炎症が起きてしまうのです。
ではどの様に治療したら良いのかと言いますと、
脊柱起立筋を傷めた場合は、傷めた直後は炎症を抑えることが先決ですので、アイシング(傷めた局部を冷やす)をします。起立筋は背中を反らす、後ろへ倒す働きがあり、傷めれば当然出来ません。
それをゆるめる目的でハリ、マッサ-ジをします。傷めた場所は筋力が他の筋肉より弱い、もしくは同じ筋肉が極端に日頃負担をしいられていると言えます。
痛みがなくなってきたら、すこしずつ背中、脚の筋肉、をつけるための補強しないとたぶん近いうちに再発するでしょう。
つまり腰椎を表裏からサポ-トしている脊柱起立筋、腹筋はもちろん、脚の筋肉である大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎの腓腹筋、すねの前脛骨筋など全体の筋肉を鍛えながら、表裏のバランスを整えていく事が重要となります。
余り慌てずに徐々にリハビリの運動しながら治していって下さい。お大事にどうぞ。
もう少し、ぎっくり腰の予防について記したいと思います。
「ぎっくり腰」の予防としては、座る時は、「あぐら」をかかない様にしましょう。
立ち仕事の時は、前かがみにならない様に、15cm位の高さの踏み台に交互に片足を置く様にして腰の負担をとりましょう。
物を持ち上げる時は、腰を前かがみにせず、膝を使って持ち上げましょう。
高いところの物を出し入れする時は、背伸びをしなくてもすむ台に乗り作業をしましょう。
肉離れの簡単な対処法
2015.07.30
まずは受傷直後は患部を安静にして2~3日間のRICEの処置を行いましょう。
RICEとは、Rest(安静)、Ice(アイス)Compression(圧迫)、Elevation(挙上)と応急処置時に必要な4つの処置の頭文字をとったものです。
次に基本パターンを記しておきますが、受傷の程度にも大きく差がありますから、ご自身の身体と相談しながらリハビリして下さい。
受傷後3日日以降は痺痛に応じて歩行を開始し、1~2週経過後から痛みがない範囲で患部の等張性の筋力トレーニング、ストレッチを開始してください。
2週以降からジョギングを始め、4週後から走スピードを少しずつ上げてもOKです。
6週以降になると損傷した組織がほぼ正常の強度に戻るため、ストレッチングを十分に行いながら競技復帰をめざしてもいいでしょう。
基本的に健側の70~80%以上の筋力および健側と同じ筋肉の柔軟性に戻ってから競技に復帰すると良いそうです。
競技復帰を急ぐあまり、適切なリハビリテーションを怠り、損傷部位に癒痕が残って再発を繰り返すことが多いため注意して下さい。
肉離れは軽度でも再発する可能性が高い怪我なので、適切な治療、リハビリがとても大切なのです。
経験上、腫れがひいた後の、鍼、超音波、マッサージはかなり効果があります。
「超回復」
2015.07.30
先日次の様な質問がきた。
『月間300キロ位走っている走歴5年のマラソンベストが3時間20分のランナーです。
毎週木曜日だけを休養日として後は毎日コツコツと走っているのですが最近記録が全く伸びなくなりました。
どうも疲れている様です。
上手く「超回復」を利用したトレーニングをしていこうと考えているのですが、「超回復」のアドバイスをお願いします。』
それに対して次の様に回答しておいた。
『トレーニングを継続していくと、今まで行ってきたトレーニングも楽になってきます。
これは身体がトレーニングというストレスに対して適応した証拠で、以前よりも少し強い身体になったということです。
しかし、より強い体力や筋力を身につけるには、ただトレーニングするだけでは不十分で、しっかりと疲労というストレスを回復させなければいけません。
一般的に筋肉が破壊され、それが修復されるのに24~48時間が必要だと言われています。
「筋力トレーニングを毎日してはいけない」というのは、この為で、この休養期間の間に、筋量が増え、より高い筋力を発揮できるようになるのです。
これが筋肉面での「超回復」です。
そしてもう一つ、ランニングのような持久性運動の場合、疲労と切っても切り離せないものが、「グリコーゲン」です。
持久性運動の場合エネルギー源として体内のグリコーゲンを使用しますが、これが枯渇してしまったら、運動を続けることが出来ません。
トレーニングの強度にもよりますが、トレーニング後の回復に10~48時間の時間を要すると言われています。
これがエネルギー面での「超回復」です。
トレーニングを行って、この事を知っているだけでも、「頑張る日」と「休む日」を計画する参考になるはずで、
「頑張る日」のトレーニングを行ったら、1~2日間は、「休む日」または「軽めの日」ということになります。
無理なく確実にケガ無くランニングを楽しんでいくには、この様な身体のしくみを知っておくと良いと思います。』