鍼灸(治療)&コンディショニングのページ
肉離れの簡単な対処法
2015.07.30
まずは受傷直後は患部を安静にして2~3日間のRICEの処置を行いましょう。
RICEとは、Rest(安静)、Ice(アイス)Compression(圧迫)、Elevation(挙上)と応急処置時に必要な4つの処置の頭文字をとったものです。
次に基本パターンを記しておきますが、受傷の程度にも大きく差がありますから、ご自身の身体と相談しながらリハビリして下さい。
受傷後3日日以降は痺痛に応じて歩行を開始し、1~2週経過後から痛みがない範囲で患部の等張性の筋力トレーニング、ストレッチを開始してください。
2週以降からジョギングを始め、4週後から走スピードを少しずつ上げてもOKです。
6週以降になると損傷した組織がほぼ正常の強度に戻るため、ストレッチングを十分に行いながら競技復帰をめざしてもいいでしょう。
基本的に健側の70~80%以上の筋力および健側と同じ筋肉の柔軟性に戻ってから競技に復帰すると良いそうです。
競技復帰を急ぐあまり、適切なリハビリテーションを怠り、損傷部位に癒痕が残って再発を繰り返すことが多いため注意して下さい。
肉離れは軽度でも再発する可能性が高い怪我なので、適切な治療、リハビリがとても大切なのです。
経験上、腫れがひいた後の、鍼、超音波、マッサージはかなり効果があります。
坐骨痛の治療
2015.07.30
俊足ランナーH子さんが来週月曜に坐骨痛の治療に来たいとメールが来た。
一応、来院する前に予備知識として読んでおいて欲しいとこちらからもメールを入れておいた。
①この3連休に沢山走り込んでもらって、坐骨の痛みがピンポイントで捉えられる方が痛みの箇所が特定できるので治療しやすくなります。
②もし、痛みが坐骨に限定されているようならば、梨状筋症候群からくる坐骨痛が多く考えられます。
これは臀部の一番奥にある筋肉が長年のランニングにより凝り固まってしまいそれが坐骨神経を圧迫しだして、坐骨に痛みが出て来ている状態なのです。
③他に腰の一部に痛みがありますか?
もし腰にピンポイントの痛みが出ているのでしたら、軽い椎間板ヘルニアの疑いが出てくるので、椎間板から出ている坐骨神経の神経根付近の治療も入れます。
④H子さんは今、前屈が痛いですか?後屈が痛いですか?
これによっても全然治療方法が変わってきます。
いずれにせよ、早く良くなるように出来る限りの治療をしてみますが、H子さんの場合、たぶんランナー特有の慢性状態だと思いますので、一回で見事に軽減という事は難しいと思います。
来た時が10だった痛みが、治療後7になり、次回5になり、その次3になり…、て感じで治っていくと思いますので、1回で見事に治るという即効性だけは期待しない方が良いと思います。(急性の場合の鍼治療はかなり即効性はあるのですが…)
恥骨結合炎
2015.07.30
先日の試合会場で、2人のランナーから恥骨結合炎の相談を受けた。
では簡単に恥骨結合炎に対するコメントを記してみます。
↓
私の経験上、走る距離を増やしていけばいくほど、シンスプリント→腸徑靭帯炎→坐骨痛or恥骨結合炎となってくるランナーが多いようです。
でもこれ、しっかり体幹を使って走れるようになってきた証拠で、坐骨痛or恥骨結合炎は頑張っているランナーの勲章とも言えると思います。
シリアスランナーほど、身体の深部に疲れが溜まってしまっているので、せめてシャワーではなく湯船にじっくりと入って身体の芯から疲れを取ってあげる意識を持つと回復も数段に早くなると思います。
ともかく身体のケアは40歳以上のランナーには特に大切です。
深部の凝り固まりを何らかの形で分解してあげてから、丹念にマッサージをしていけば、自然治癒力も数倍UPしていく事でしょう。
不安神経症、パニック障害
2015.07.30
先日、KKK子さんからメールでの問合せが届いた。
本人了解のもと、記載してみたいと思います。
≪KKK子さんからのメール≫
29歳,OLです。先生に一つ質問があります。
9月初頃,朝満員電車で立っていて気持ち悪くなってきて,よく言う『貧血』状態になってしまい、途中下車して30分位休んでから会社に行きました。
2年前にもこんな事があったのですが、今回はとても辛かったものですから、また起こったらどうしようと不安になってしまい、それ以来電車に乗ると気分悪くなり、動悸がする様になってしまいました。
たぶん精神的なものだとは思うのですが,とても辛いのです。
よくいう不安神経症、パニック障害ってやつなんですか。
何か良い対処方法はありませんか。
メールで失礼だとは思いましたが,アドバイスありましたら宜しくお願いします。
≪私の返答メール≫
kkk子さん、症状が9月初頃からですから、もう1ヶ月たちますね。1ヶ月間、途中下車するほどの状態に至っていないので、心配しなくて大丈夫です。貴方はもう克服してますよ。気のせいですから…。
私達ランナーでも、試合前によからぬ事を心配して、身体の一部が痛くなってきて不安な気持ちでレースに参加する事が多々あるのですが、どういう訳かレースが終わると全く痛みが消えている事がよくあるんです。
これって精神的な不安が痛みを引き起こしているだけなんですね。
もう一度いいます。たまたま貧血状態になる事は2~3年に1回位はあるかもしれませんが,今のKKK子さんは,もう大丈夫ですから、OKって思って電車に乗ってくださいね。
≪KKK子さんからの返答メール≫
昨日,先生からアドバイスを戴き,もう大丈夫、OKって思うようにして今朝電車に乗ってみました。
なんだかかなり楽に感じられました。
本当に嬉しかったです。
このままどんどん楽になってほしいものです。
先生、どうも有難う御座いました。
またアドバイス宜しくお願い致します。
妻が鬱病というKTさんからの相談
2015.07.30
≪質問メール≫
ここ最近妻のうつ病で困っているんですが…。
何かアドバイスをお願いします。
≪返答メール≫
KTさん、 随分漠然とした質問ですが、うつ病の方は思っている以上に結構多いような気がします。
当院にもうつ病の治療でこられた方が何人かいました。
正直申し上げますと、とても良く改善された方もいますし,余り効果が無かった方もいます。
ただ私は介護福祉士として心療内科に勤めていた事もありますので,普通の鍼灸師よりもうつ病のケアは判る方だと思いますが…。
そもそもうつ病とは簡単に言うと心が弱っている状態です。
そのため様々な症状がでてきます。
それは感情の不安定・意欲、行動障害・思考抑制・罪業観念・身体症状(不眠、食欲低下、倦怠感)といったものです。
なぜこうなるのかは厳密には解明されていませんが脳内の物質の問題が言われています。
また発症のきっかけとしては色々ありますが精神的ストレスが大きな部分を占めています。
例えば失恋、昇進などがその例です。
誰の家族、知り合いにもうつ病になる可能性はあります。そのためにその時の接し方を考えていきましょう。
まずは話を聞いてあげてください。ただ聞くだけでいいのです。こちらからの意見はいりません。
これはかなり大変ですが最も重要です。
そして休息をとらせてあげてください。
無理に行動し続ければ悪化することが多いです。
重要なことの決定は先延ばしにしてあげてください。心が弱っているのにプレッシャーはマイナスにしかなりません。
そしてできるかぎり励まさない。頑張れとて励ますと余計追い詰められてしまいます。
そして最も大事なことはできるなら精神科医に会わせる事です。やはりプロの意見は役に立ちます。
また家族だけで対応すると家族にも凄く心身的に負担がかかります。第二第三のうつ病患者が現れないとも限りません。
ともかく、うつ病は「誰しもがなる可能性がある」ということです。そしてうつ病の人が弱い人間という認識は持たずに、もしうつ病の方に出くわしたら少しでもいいから話を聞いてあげてください。
話すということが最も大事なコミュニケーションということなのです。
当院の治療は体をリラックスさせ、気分の切り替えができるようにすることを目標に行います。過度の緊張がとれていけば、体もリラックスし、体がリラックスできれば、気持ちも楽になります。
鍼、灸などにより、割と効果的な治療が出来ます。